健康について(2)健康にも資源が必要

健康に必要な資源 体のこと

健康とはどんな状態なのかについてまとめています。私自身の今までの経験や、考えてきたことから、健康とは 次の3つが満たされた状態ではないかと考えています。

  1. 体の外側や内部の、形や構造が正常である
  2. 体の各部分の働きが正常である
  3. 体を動かすのに必要な資源が揃っている。

前回の記事「健康について(1)健康とは形、働きが正しいこと」では1と2について書きました。 今回は3について書いていきます。

3、必要な資源が揃っている

体の各部位の形や構造が正しくて、その働きが正しい状態であっても、体を動かすのに必要な資源がなければ健康ではありません。新品の車でもガソリンがなければ動かないのと同じですね。健康のためには様々な資源が必要になります。

健康に必要な資源

体に必要な資源

空気(酸素)

酸素は細胞の中でエネルギーを作り出すのに使われています。私たちの生命活動の基本となるもので、酸素なしでは私たちは数分で亡くなってしまいます。

口から入った酸素は気道を通り、肺でガス交換(吸い込んだ酸素が体に取り込まれ、体で作り出された二酸化炭素が体外へと排出される)が行われます。酸素は空気の体積の約20%であり、私たちの肺はこの濃度の酸素を取り入れやすく作られています。酸素濃度は高ければいいかというとそうではなく、酸素濃度の高過ぎる空気を吸うとかえって体に害があります。普通の空気を吸うのが体には一番いいようです。

これも体には不可欠なものです。私たちは水を取らなければ4、5日持たないと言われています。体重の約60%は水分であり、体にとって重要な成分です。

細胞の中や外、血液中にも水分が多くあり、体に必要な酸素や栄養素は、こういった水の中を流れるように運ばれてきます。また逆に、細胞から出る二酸化炭素などの老廃物も水の中を運ばれ、体の外に排出されます。このように体の中の物質の運搬や、ホルモン物質の輸送、消化液の分泌など、水は私たちの生命活動に欠かせない物質の一つです。

栄養素(食物)

栄養素は体のエネルギー源になるだけでなく、体を作る材料としても使われます。栄養素の代表的なものは糖質、脂質、タンパク質です。糖質は主にエネルギー源として、脂質はエネルギー源としてだけでなく、細胞膜やホルモン物質の材料としても使われます。タンパク質も体の働きを支える様々なものの材料になる大切な栄養素です。どの栄養素も必要不可欠ですが、糖質は脂質で置き換えられるとの考え方もあり、まだ分からないことも多いようです。

その他にも、ビタミンとミネラルも体には必要で、これらは体の中の様々な働きをスムースに進めるために使われています。そのうちのいくつかは体の中で作り出すことができないので、食品から取り入れる必要があります。

正気

ここまでの話はどちらかというと物質の体に必要な資源の話でしたが、気の体に注目すると、私ちの体には正気が必要となります。正気が不足すると、体は正しく動かなくなります。

健康について(1)健康とは形、働きが正しいこと」にも書いた通り、正気は新鮮な食品に多く含まれます。生き物の生命エネルギーなのですから、とれたての食材に豊富に含まれているのです。反面新鮮でない食品には正気はあまり含まれていません。代表的なのが加工食品です。

スーパーやコンビニに売られている冷凍食品やインスタント食品、宅配業者やファストフード店などで提供される食品などは、多くは工場で加工された食品です。このような加工食品は、材料から食品になるまでに長い時間がかかっており、その間に様々な加工が施されいて、とても新鮮な状態とは言えません。こういった食品には正気はあまり含まれていません。

正気が多い食品は、食材として手に入ってから料理として提供されるまでにあまり時間が経っておらず、できるだけ人の手が入っていないものとなります。正気の多い食品を摂ることで私たちの体は活発に動き出します。

ここまで体に必要な資源について書いてきました。空気と水はさておき、栄養素と正気については具体的にどのような食品を摂ればいいのか、戸惑っておられる方もいらっしゃるかと思います。実際はとてもシンプルで、栄養バランスを考えたうえで、できるだけ新鮮な食品を選び、加工食品を控えればそれでOKです。新鮮であれば正気が豊富なので、栄養素も正気も同時に摂ることができます。

体に入れない方が良いもの

ここからは反対に、あまり体に入れない方が良いものについて書いてみたいと思います。

食品添加物

現代の食生活は気をつけないと食品添加物でいっぱいになってしまいます。食品添加物の種類はとしては、保存料、着色料、調味料、他20種類以上があり、その目的は、長持ちさせること、味・色・匂い・食感を調整すること、膨らませること、pHの調整、カビの発生を抑える、などです。どれも国際基準を満たしており安全性は確認されていることになっていますが、そもそも食品添加物が現在のように広く使われるようになってからまだ100年ほどしか経っていません。長い間食べ続けるとどうなるかは誰にも分かりませんし、ましてや子供、孫の世代にどんな影響があるかなど全く分かりません。またこういった自然界にはない純度の高い物質は、体の中に入った後の分解処理のため肝臓に大きな負担をかけます。その辺りのことも考えると、食品添加物はできるだけ体に入れない方が良いように思います。

農薬

農薬は農作物を育てる際に、病害虫や雑草などを取り除くために使用されます。農作業の効率を上げたり、できるだけ負担を減らす目的で使用されますが、害虫を殺す薬であったり、雑草を枯らす薬であったりするわけですから、人体への影響も少し気になります。もちろん安全性は保証されていますが、これも先ほどの食品添加物と同じように考えると、必要以上に体に入れない方がいいかもしれません。少し割高にはなりますが、無農薬の野菜や穀物を選択するのがお勧めです。

まとめ

ここまで2回にわたって、健康とはどんな状態かについて書いてきました。私自身は、健康とは「体の形や構造が正しい」「体の働きが正しい」「体に必要な資源が十分にある」の3点が満たされた状態だと思っています。

ではこれらを満足するにはどうすればいいでしょうか。また体調に不安がある時に現代医学や東洋医学のどちらを選択すればいいのか、健康になるために日々の生活でできることは、など様々な疑問が湧いてくるのではないでしょうか。引き続きそういった疑問をお答えできるように、少しずつ書いていきたいと思います。