暑い日が続きます。クーラーのない部屋にいると、汗をいっぱいかいてしまいます。
発汗は、体温を下げるための体の反応と言われていますが、発汗の様子を注意深く観察すると、すぐに汗をかく所と、あまりかかない所があります。特に背中は、すぐに発汗して濡れている所と、軽く湿った程度の所があり、場所による発汗の違いがはっきりしています。ただ体温を下げるだけならば、どこから発汗してもあまり変わりはないはずですが、実際にはこのように、場所によって汗のかき方が異なるのです。これらの違いは、どうして起こるのでしょうか。
実はそれには、体の弱い部分が深く関わっています。
今回は、汗のかき方と体の弱い部分の関係について、簡単に紹介したいと思います。
体表には内臓の反応が現れる
現代医学の解剖学や生理学では、今のところうまく説明がつかないのですが、東洋医学では、内臓と皮膚には関係があり、内臓の反応が皮膚に現れると伝えられています。例えば背中では、上から下に主に呼吸器(肺など)、主に循環器(心臓など)、主に消化器(胃、肝臓、膵臓など)、主に泌尿生殖器(腎臓、膀胱、子宮卵巣など)の反応が現れると言われています。

これらの内臓の働きが活発で、問題なく動いている場合には、対応する皮膚に艶があり、できものや発汗などが起こりにくくなります。ところが、内臓の調子が悪かったり、いつも負担がかかっていると、対応する皮膚が荒れやすくなり、できものができたり、汗をかきやすくなったりするのです。
つまり、いつもすぐに発汗するところは、そこに対応する内臓の調子が悪かったり、負担がかかっていることが考えられるのです。
「いつも汗をかいている所がある」は要注意
もし背中で、いつも汗をかいている所があるようであれば、少し注意が必要です。もしかすると何かの病気が潜んでいるかもしれません。
健康診断などで問題がなければとりあえず安心ですが、その内蔵に負担がかかっていることに変わりはありません。また、もともと丈夫でない所ということも考えられます。
目立った病気につながる前に、そういった所に負担をかけないように、生活習慣を見直していくのがおすすめです。また、整体や鍼治療で体をケアしていくのもいいと思います。
体の弱い部分を見つけてケアしていこう
背中の汗は、体の弱い部分を簡単に見つけることができる良い指標となります。ぜひ一度、ご自身の背中に注目していただいて、お体のケアに役立てて下さい。