身体のことについて、いろいろな本を読みますが、
時折、骨のある本に出会います。
そういう時には、嬉しくなります。
「骨のある本」とは、「読み応えのある本」ということですが、
私の感覚では、”書いた人の想いが伝わってくる本”ということです。
例えばこの本、「代謝がわかれば身体がわかる」ですが、
この本を書いた著者の方は、本当に生化学が好きなんだな、
ということが伝わってきます。
できるだけ多くの人にわかってもらえるように、いろいろな例え話を使って、丁寧に書いています。
でもなんというか、そのために読者に不用意にへりくだることはせずに、間違った事を伝えないようにと努力されている様子も伺えます。
世によくある、”情報だけを集めてまとめました”という本ではありません。
消化吸収や、解毒など、身体で起きている様々な反応について、今までわかってきていることを、どっかから持ってきてただ書きましたというのではなく、それぞれを著者自身の理解や咀嚼の上、著者の言葉で書いているので(さし絵なんかは全部手書きですよ!)、とても分かりやすいし、なんだか熱意のようなものを感じます。
やる気のある先生の授業を聞いている時のような。
このような本こそ良著ですよね。